【中級英語文法006】助動詞の過去形&must / have to のニュアンスの違い
助動詞は、過去形になると時制の過去だけでなく、丁寧さや仮定を表すこともあります。さらに must と have to は似ていますが、ニュアンスや使われ方に違いがあります。ビジネスの現場では、この差を理解して使い分けることで、指示・依頼・推測がより自然になります。
1. 助動詞の過去形の役割
- 時制の過去:過去の能力・許可・必要性を表す
could / might / had to - 丁寧さ:依頼や提案を柔らかくする
Could you send me the file? - 仮定法での使用:現実とは異なる状況を想定
If I could change the deadline, I would.
例文(助動詞の過去形)
- We could access the system yesterday, but not today.
昨日はシステムにアクセスできましたが、今日はできません。 - Could you review this report by tomorrow?
この報告書を明日までに確認していただけますか? - They had to postpone the meeting due to a flight delay.
フライトの遅延で会議を延期せざるを得ませんでした。
2. must と have to の違い
- must:話し手が強く感じる義務・必要性(主観的)
You must attend the orientation.
必ずオリエンテーションに出席してください。(話し手の強い意志) - have to:外部ルールや状況による義務(客観的)
You have to wear a badge in this area.
このエリアではバッジ着用が必要です。(規則に基づく)
💡 ビジネスでは、社内規則や契約条件=have to
、自分の意見や強い推奨=must
が自然。
3. must / have to の過去形と否定形
- 過去形:must には過去形がないので
had to
を使う
We had to cancel the event due to the storm. - 否定形:
must not
=禁止(〜してはいけない)
don’t have to
=不要(〜する必要はない)
例文(否定形)
- You must not share confidential information.
機密情報を共有してはいけません。 - You don’t have to attend the meeting if you’re not involved.
関係がなければ会議に出席する必要はありません。
4. ビジネス英語での応用
- 規則やポリシー:
have to
を使うと中立的で冷静 - 強い要請や推奨:
must
で強調 - 過去の必要性や義務:
had to
で表現
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